この記事の中をのぞく
『Coming Out Simulator 2014』は、Nicky Caseが自分の体験を下敷きに作った、半分本当の会話選択作品。公式ページからリンクされた日本語ファン翻訳で、家族へ話を切り出す序盤まで遊んだ。
- 面白いところ
- 話を切り出す前の待ち時間や、誰に話すかまで選択になる。猫時計の小ネタも家の空気を作っている。
- 読む前に
- 作者の体験を下敷きにした、家族へのカミングアウトを扱う作品。
- こんな人に
- 返事の内容だけでなく、言う時と相手との距離も考えながら読む会話劇が好きな人。
- 作者
- Nicky Case
- 遊ぶ場所
- 公式ページからリンクされた日本語ファン翻訳版
- 料金
- ブラウザー版は無料で起動。itch.io公式ページにはname your own priceのダウンロード版もある。
- 表示言語
- 日本語(ファン翻訳)
待ち時間に、猫時計が鳴く

父親を呼んでも返事がない。食べ始める、ご飯をつつく、もう少し待つ。今回は待つことにした。沈黙のあと、壁の猫時計が鳴き出し、それに文句を言う選択をすると、母親は祖父からもらった物だと答える。
家族に大事な話をする場面でも、食卓の小物や妙な間はそのままある。この猫時計への一言が挟まることで、重い題材が、よその家の夕食として少し身近に見えてきた。
誰に話すかも、言葉にしなくてはいけない
母親が席に着くと、父親の帰宅は遅くなると分かった。「二人に話したいことがある」と伝えるか、まず母親に話すか、いったん食事を始めるか。会話を進めるボタンではなく、どんな場にするかを決める返事が並ぶ。

両親二人に話したいと選ぶと、母親は父親が帰ってきたら話すよう返した。主人公も、そうだね、と応じる。言い出す覚悟だけで、相手も状況も一気に整うわけではない。この会話の間合いが印象に残った。

正しい台詞より、自分なら何を返すか
それ以前の友人Jackとの会話でも、親をどう思っているかを答えると、返事を受けて今夜話すよう勧められた。相手の発言を読み、自分ならどう言うかを選び、その返事を待つ。それを重ねる会話劇が好きな人に向きそうだ。
今回は、家族へ具体的に打ち明けた後の反応までは見ていない。序盤だけでも、気まずさや小さな冗談が同じ食卓にあることは伝わってきた。
つくった人たち
公式作品ページの日本語版リンクから、ブラウザーで遊べる。
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